東京電力ホールディングスは31日午前に取締役会を開き、福島第2原子力発電所の全4基の廃炉を正式に決めた。小早川智明社長が同日午後に福島県の内堀雅雄知事に報告した。廃炉は地元の強い要望に対応したもので、東日本大震災から8年で一つの区切りとなる。事故を起こした福島第1を含め、福島県内の原発は10基すべてが廃炉になる。
東電は24日、福島第2の廃炉作業で必要となる、使用済み核燃料を保管する施設を敷地内に新設する意向を表明。知事が30日に了承したことを受け、31日に廃炉を決定した。東電は40年超かかるとする廃炉が完了するまでには使用済み核燃料を県外に移すとしており、移送先をどう確保するかが課題となる。
福島第2原発は2011年に東日本大震災が起きた際には全4基が運転中で、自動停止した。福島第1のような炉心溶融を起こさなかったが、津波により3号機を除いて冷却装置が浸水して破損。現在は全て冷温停止して落ち着いており、福島第1の廃炉作業の支援拠点となっている。
核燃料が溶けるなどし、難作業が続く福島第1の廃炉に対し、事故の起きていない福島第2は通常の廃炉作業となる。ただ、同時並行で10基を廃炉にしていく作業は国内では例がなく、人員をどう確保していくかなども重要となる。
2019/7/31 11:38
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48002080R30C19A7MM0000/
東電は24日、福島第2の廃炉作業で必要となる、使用済み核燃料を保管する施設を敷地内に新設する意向を表明。知事が30日に了承したことを受け、31日に廃炉を決定した。東電は40年超かかるとする廃炉が完了するまでには使用済み核燃料を県外に移すとしており、移送先をどう確保するかが課題となる。
福島第2原発は2011年に東日本大震災が起きた際には全4基が運転中で、自動停止した。福島第1のような炉心溶融を起こさなかったが、津波により3号機を除いて冷却装置が浸水して破損。現在は全て冷温停止して落ち着いており、福島第1の廃炉作業の支援拠点となっている。
核燃料が溶けるなどし、難作業が続く福島第1の廃炉に対し、事故の起きていない福島第2は通常の廃炉作業となる。ただ、同時並行で10基を廃炉にしていく作業は国内では例がなく、人員をどう確保していくかなども重要となる。
2019/7/31 11:38
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48002080R30C19A7MM0000/