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子どもたちにとって非常に気になる問題です。新型コロナの影響で学校行事の変更が余儀なくされる中、少なくとも県内９つの市や町の小中学校で修学旅行を中止したことがＳＢＳの取材でわかりました。 　 　＜熱海市校長会会長　塩見和彦熱海中校長＞「楽しみにしていた生徒にはとてもつらい知らせとなったが安全や命より大切なものはない」 　熱海市は先週、市内すべての小・中学校の修学旅行を中止すると決めました。旅先での子どもの安全が確保できないと判断しました。 　＜熱海市校長会・塩見会長＞「中止を知らせた時、、生徒は残念がっていたが、理由を説明すると『仕方ない』と理解してくれたのが救い」 　県内各地の修学旅行への対応です。中止を決めたのが、熱海市をはじめ９つの市や町です。その多くが学校ごとの判断で中止を決めました。このほかにも中止を検討している学校もあるということです。実施を決めた地域でも、県が移動の回避を求めている東京を避け、行き先を県内にしたところがあります。そのひとつが下田市です。 　＜先生＞「修学旅行に向けてもう少し詳しくなる良いと思いますので、調べ学習をしたいと思います」 　下田市の稲生沢小学校です。６年生の児童がパソコンで調べているのは、１１月に行く修学旅行先です。行き先は久能山東照宮、登呂遺跡、日本平動物園、日本平夢テラス、すべて静岡市内です。この小学校は２０２０年、これまでの東京から旅行先を静岡市に変えました。 　＜稲生沢小学校　進士真校長＞「（Ｑ．なぜ静岡市に？）いろいろ目的地を探したのですが近隣ですと県をまたいでの自粛要請がかかった時に行くことができない」 　子どもたちにとって修学旅行は学校生活の最大のイベントです。ただ、その行き先が県内になったことについてどう感じているのでしょうか。 　＜６年生＞「東京に行けないのは悲しいけど静岡でも楽しみたい」「（Ｑ．修学旅行について）その他の学校はいけないから行けてうれしい」 　＜６年生全員＞「（Ｑ．今まで静岡市内に行ったことかある人？）ハイ！（ほとんどがＹＥＳ）」 　しかし、こんな質問をしてみると…。 　＜６年生全員＞「（Ｑ．修学旅行に行く施設に行ったことは？）ハイ！（３分の１程度に）」 　＜６年生＞「静岡にもまだわからないことがあったから静岡も楽しみ」 　修学旅行先としては、印象の薄い静岡市。市内の施設はどう子どもたちを受け入れるのでしょうか？ 　＜駿府匠宿　山下大気営業課長＞「国の伝統工芸品の駿河竹千筋細工というものになる。大体この３つが修学旅行の人気の体験となっている」 　静岡の伝統工芸技術を体験できる駿府匠宿です。これまで、年に数件だった修学旅行の受け入れに２０２０年、異変が起きました。 　＜駿府匠宿　山下大気営業課長＞「１００校前後が現在予約がある。（Ｑ．どのエリアから予約が多い？）「県内、６～７割が県内の修学旅行」 　日本平夢テラスでも、「修学旅行で行けないか？」という問い合わせが７月に入ってから相次ぐようになりました。 　＜日本平夢テラス　慶野明子マネージャー＞「東京などへはなかなか行けないのではないかと感じている。折角の修学旅行なので来てよかったと思っていただけるような対応をしたい」 　稲生沢小学校をはじめ、毎年６０校ほどの修学旅行を受け持つこちらの旅行代理店には、学校からの連絡が入ります。 　＜東海バストラベル伊東旅行センター　山田和弘副所長＞「東京の感染状況を考えると選択肢にはなかなかなってこない。（Ｑ．下田市の稲生沢小学校は？）当初、関東方面の修学旅行を計画していたが、東京の状況を考え、変更も出来ると声をかけた」 　ここで、思わぬ壁が立ちはだかりました。 　＜東海バストラベル伊東旅行センター　山田和弘副所長＞「特に宿泊施設が難儀した。（静岡市内のホテルは）修学旅行を受け入れた経験がない」 　＜掛川グランドホテル　山本隆文副総支配人＞「修学旅行で泊まる部屋はツインタイプかトリプルタイプ」 　稲生沢小学校は、静岡市内ではなく掛川のホテルを使うことにしました。このホテルに修学旅行生が宿泊するのは初めてです。ただ、新型コロナの影響で宿泊客数が大きく落ち込む中、団体客の受け入れはホテルにとって大きなメリットとなります。 　＜掛川グランドホテル　山本隆文副総支配人＞「仮予約も合わせて２０校ほどご予約をいただいています。（一般の）団体のキャンセルが多くなっている中、大変ありがたい」 　最も気を配るのが、感染予防対策です。 　＜掛川グランドホテル　山本隆文副総支配人＞「食事場所は夕食、朝食共に各学校ごとに広い貸し切りの会場を用意」 　＜稲生沢小学校　進士真校長＞「６年生の健康観察カードで２週間。同居の人の発熱等も観察する」 　学校では、独自にガイドラインをつくり、事前の配慮や当日の行動について細かく取り決めています。 　＜稲生沢小学校　進士真校長＞「子どもたちの６年間の一番の思い出づくりが修学旅行。安全安心に気をつけて思い出を作ってほしい」 　なんとか修学旅行だけは、行かせてあげたい。県内への旅は大人たちからの大きなプレゼントです。 　＜６年生全員＞「（Ｑ．修学旅行は楽しみですか？）ハーイ！（全員）」 （#オレンジ６　９月４日放送）