INFO:

乳房のしこりの生検は、病変の一部を切り取ってきて、病理の先生が診断をする（顕微鏡で形を見る、免疫染色でサブタイプを調べる）、というものです。 もし生検で「DCIS（非浸潤癌）です」と出たら？ 非浸潤癌とは、ステージ0の、転移しない早期のがん、という定義です。 転移はないから検査も省略できるのか？ いえ、あくまで生検は病変の”一部”を、「がんかどうか」を知るために調べるものです。 大きく取ってこないのは、①良性かも知れない（切除しなくても良い）、②抗がん剤で治す病気かも知れない（悪性リンパ腫など、全摘が標準治療ではない）、③乳癌なら、きちんとした病期診断をしておかなければならない（大きく切ってしまうと診断がしにくくなる）、が理由です。 ※良性腫瘍だ、という判断で全体を切除したら、一部に癌があった、ということはあります。 乳癌は「不均一な腫瘍」とも言われ、一つの病変の中にも浸潤癌と非浸潤癌が混在したり、複数の組織型が混在したりすることが少なくありません。 生検で非浸潤癌であって、”浸潤癌かも知れない”として、治療前に必要な検査を受けましょう。 ***乳腺科の先生は、画像だけでなくさまざまな検査結果に基づいて適切な検査を提案してくれますので、不安なことは相談しましょう！***